左肩関節の機能障害で1012万円認定。

ISKW 2016年10月21日 | 肩の後遺障害
think 38
認容額 1012万3468円
年齢 34歳
性別 男性
職業 不明
傷病名

左鎖骨骨折、左多発肋骨骨折、左外傷性血気胸等

障害名 左肩関節の機能障害
後遺障害等級 11級
判決日 平成24年1月18日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成18年10月30日午後23時50分頃、東京都新宿区の交差点において発生した事案である。
被害者は、被害車両を運転して本件南北道路を北から南に向かい走行していたところ、本件交差点に差し掛かり、本件交差点を右折しようとした。
他方、加害者は、加害車両を運転して本件南北道路を南から北に向かい走行していたところ、本件交差点に差し掛かり、本件交差点を直進しようとした。
そして、本件交差点内の南北中央付近、西よりの場所において、自転車横断帯を進行せずに右折していた被害車両と、左折・直進用車線から本件交差点に進入し直進していた加害車両とが衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故による傷害の治療のために合計18日間入院し、37日通院したものである。

後遺障害の内容

被害者は、自動車損害賠償責任の保険者から、左鎖骨骨折に伴う左肩関節の機能障害につき、その可動域が健側(右肩関節)の可動域角度の4分の3以下に制限されており、「1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」として自動車損害賠償保障法施行令別表第二第12級6号に該当し、左鎖骨部痛の症状については上記障害から派生するものとして上記の等級に含めて評価し、左鎖骨骨折後の左肩肥厚性瘢痕につき、左鎖骨部に14センチメートル×2センチメートルの瘢痕があるところ、胸部及び腹部の全面積の4分の1程度以上の範囲に瘢痕を残すものととらえることはできないが、裸体となったとき左鎖骨の変形が明らかに分かる程度のものととらえることができるので、「鎖骨に著しい変形を残すもの」として同第12級5号に該当し、左肩瘢痕部の疼痛、痒みの症状については上記症状から派生するものとして上記の等級に含めて評価し、以上を併合して同併合第11級と判断する内容の、後遺障害等級認定を受けた。

判決の概要

「加害者には、本件交差点内を通行するに当たり、本件交差点の状況に応じ、反対方向から進入してきて右折する車両等に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行すべき注意義務に違反する過失があったということができる」とした上で、「加害者の過失と被害者の過失とは同程度というべきであり、本件事故の発生について加害者及び被害者がそれぞれ5割の寄与をしていたと考えるのが相当である」として、被害者の請求を一部認容・一部棄却した事案。

認容された損害額の内訳

治療関係費 40万7179円
入院付添費 3万2758円
入院雑費 2万7000円
通院交通費 2万6530円
休業損害 156万1098円
逸失利益 1971万5124円
慰謝料 620万円
物的損害費 55万 5939円
損害填補 - 174万 9346円
弁護士費用 92万円
過失相殺 - 1426万2815円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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